特記
(a) 日本で最初にゴム糸を入手したのは、山村貞次郎氏と江尻久治郎氏の両名。昭和4年、山村氏はアメリカ視察時に肌着類、靴下にゴム糸が使用されていることを発見。ラスティック社に赴き、見本糸10点(30ポンド、丸ゴム)を入手した。江尻氏はイギリスのダンロップ社製のゴム糸を使用し、医療用として試作している。
(b) 写真の靴下は昭和7年に当社が試作したもの。昭和9年には「セルフィックス」という商標で商品化され、大きな評判を取り、内外編物(現:ナイガイ)の名を一躍高めた。
(c) アメリカではカバー糸として絹紡糸が使用されていたが、日本になかったため、人絹糸を使用したところ良い結果が得られた。現在もゴム糸のカバー糸には、レーヨンが使われている。
※人絹(人造絹糸=レーヨン)